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残留塩素計の仕様書などに使われる用語の解説

残留塩素計のカタログや取扱説明書・仕様書などで、専門用語や科学用語などが記載されていることがあります。ここではそんな用語について、簡単な説明をしています。
全般的な用語の解説 弊社機器に関する用語の解説
残留塩素について モニタ部に関する用語
検水の条件 測定部に関する用語
測定について その他の用語
全般的な用語の解説
用語 説明

残留塩素について
水を安全に利用するためには、病原菌などを殺菌・消毒しなければなりません。
塩素系薬剤による消毒は、残留塩素によりその効果を持続させることができるため、上水道をはじめいろいろな所で広く利用されています。

残留塩素 水道水など、塩素消毒された水中に残留する有効塩素成分です。
遊離残留塩素と結合残留塩素があり、併せて全残留塩素と言うこともあります。
有効塩素 残留塩素と同義で殺菌効力のある塩素系薬剤を示し、塩素系薬剤が水に溶解したときの次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンも有効塩素となります。また、塩化物イオンは有効塩素ではありません。
遊離残留塩素 検水中に存在する溶存塩素ガス ( Cl2 ) 、次亜塩素酸 ( HOCl ) および次亜塩素酸イオン ( OCl- ) です。その強い酸化力により、微生物やウィルスなどの殺菌・消毒に使用されます。
結合残留塩素 モノクロラミン ( NH2Cl ) 、ジクロラミン ( NHCl2 ) 、三塩化窒素 ( NCl3 ) を指し、塩素が水中の有機性・無機性の窒素化合物(アンモニア等)と結合した物で、クロラミンとも呼びます。
遊離残留塩素ほどではありませんが、殺菌・消毒に有効です。
残留塩素計 水の分析において、残留塩素の濃度を測定する装置です。
次亜塩素酸ナトリウム 次亜塩素酸のナトリウム塩 ( NaClO ) で次亜塩素酸ソーダとも言い、酸化剤として水の殺菌・消毒などに使われます。
塩素系漂白剤や家庭用殺菌剤としても一般的です。

計測する水の条件
テクノエコーの残留塩素計は、貴金属電極を利用したセンサで微弱な電流を計測しているため、水質や環境の変化が、測定値に影響を与えてしまう事があります。
正確な測定をするためには、仕様の範囲を守って運用して下さい。

pH (水素イオン濃度) 酸性、アルカリ性の度合いを示す数値です。
pH=7 (中性) より値が小さいほど酸性が強くなり、逆に大きいほどアルカリ性が強くなります。
電気伝導度 検水がどれくらいの電気を通すかの値で、S/m・mS/m・μS/m 等の単位で表します。
電導度や導電率と言われることもあります。

測定について
日常の点検・メンテナンスは、長期の安定した測定を維持するために大変重要です。
ここでは機器による測定時に必要な用語を解説します。

mg/L , ppm 残留塩素濃度を表す単位です。
弊社では JIS に従い mg/L を採用しています。ppm も同意語です。
1mg/L = 1ppm となります。
検水 残留塩素を含む測定対象液を示します。
校正 機器の指示値を実際の濃度に合わせ込みます。
水質や環境によって測定値は変わりますので、校正を行う必要があります。
ゼロ点校正 検水の残留塩素濃度が 0mg/L の時、指示値が 0 を表示するように調整することです。
スパン校正 概知の残留塩素濃度の検水を測定機器で測定した時、指示値を概知の残留塩素濃度に合わせ込むことです。
残余電流 残留塩素を含有しないゼロ水の測定時に流れる微小な電流です。暗電流とも言います。
手分析 測定対象液を手動で測定することです。
いくつか測定方法がありますが、用途に合った測定方法でなければ正確な測定結果が得られないことがあります。
DPD法 DPD試薬 (ジエチル-p-フェニレンジアミン) が塩素と反応して桃色〜桃赤色に発色することを利用した比色測定法です。
吸光光度法で測定するデジタル式の測定器もあります。
ヨウ素滴定法 ヨウ素 ( I2 ) の酸化作用、またはヨウ化物イオンの還元作用を利用した酸化還元滴定法の一つです。
分析化学では広く利用される分析方法です。
オルトトリジン法 オルトトリジン (o-トリジン) が塩素と反応して発色することを利用した比色測定法です。
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弊社機器に関する用語の解説
用語 説明

モニタ部
残留塩素濃度を表示するとともに各種の出力信号を発生させます。
機種によりコントローラと変換器があります。

コントローラ 残留塩素濃度を表示するとともに、濃度出力信号、制御、警報出力等の信号を発生させます。
変換器 残留塩素濃度を表示するとともに、残留塩素濃度に対応した伝送出力信号を発生します。
センサケーブル モニタ部とセンサを繋ぐケーブルです。
センサ型式によって、センサ本体とケーブルをコネクタで接続するタイプと、センサ本体とケーブルが分離できないタイプがあります。

測定部
残留塩素濃度を測定する部分で、検水を流すフローセル部と、残留塩素濃度を検知するセンサから構成されます。

フローセル 検水を測定槽に送り込むための機能を有した硬質塩化ビニル製の容器です。
測定槽には、センサ部を洗浄するためのビーズが入っています。
また構造により、検水調整槽を有したオーバフロー型と、捨て水なしで使用できるインライン型(流通型)の 2種類があります。
オーバーフロー型 検水を規定の高さからあふれさせ、常に一定の流量を得ることで安定した測定が可能なフローセルです。
インライン型 捨て水の必要無い流通型のフローセルです。安定した測定には流量を一定に保つ設備が必要です。
(残留塩素)センサ 測定対象物質濃度(残留塩素濃度)を電気信号に変換するための検出部を示します。
作用電極、基準電極、対電極の 3電極から構成されます。
作用電極 残留塩素の濃度に対応した還元反応を行う電極です。
基準電極 作用電極の電位制御のために使用する基準となる電極です。比較電極とも言います。
対電極 作用電極と対になって電流を流すために用いられる電極です。
電極洗浄 センサ電極表面は検水中に含まれる物質により次第に汚染されます。そのため、安定した測定をするには連続的に洗浄しなければなりません。
ビーズ洗浄 検水の噴流を利用した、ガラスまたはセラミック製のビーズによる機械研磨洗浄です。
電解洗浄 作用電極表面を電解することにより清浄にするための洗浄方法です。電気化学洗浄とも言います。
ポーラロチェッカ 残留塩素計の保守ツールです。疑似入力信号の発生と電解洗浄によるセンサ電極洗浄が可能です。
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